PK22

PK22はポール・ケアホルムによってデザインされた椅子です。建築家ミース・ファン・デル・ローエのデザインした名作「バルセロナチェア」の影響を受け、さらにそれを超えるべく生み出されました。脚はバルセロナチェアの場合はX型に溶接されていますが、一方PK22はフラットバーを曲げて本体にはネジで留められています。
豊田市美術館の髙橋節郎館の薄暗い部屋で漆の作品を見ながら歩を進めていくと、外部に面した休憩スペースがあることに気づきます。そこからはガラスを通して整然と植えられたラクウショウ(メタセコイアに似ています)が見えます。何脚かのPK22がこの景色を見るために置かれていて、少し低めの座面に座って眺めていると植物でさえも現代アートの一部のように見えてきます。豊田市美術館の中で私が一番好きな場所です。