巾木

巾木(幅木)は床から壁が立ち上がる部分についた枠材・見切り材のことを言います。建築の場合、材料自体の収縮や振動(地震や車・鉄道など)によって建物が揺れることがあるため、素材と素材とがぶつかり合うところに「遊び」や「逃げ」の部分を設けることでひび割れや破損を防止しています。また巾木は掃除機や足のつま先が当たっても壁が傷つかないようにする役割もあります。ただ、デザイン上床と壁の間に異素材が入り目立ってしまうため工夫が必要です。思い切って無くすとかわざと隙間を作るという選択もあるでしょうが、私の場合、壁か床に属させる(同色にする)ということを考えます。
写真は漆喰の壁に属させるように巾木を白く塗っています。べたっと塗るのではなく木目を出しながら。

多度の家
トミタ建築設計スタジオ