軟水と硬水

はたして軟水と硬水とでお茶の味は変わるのか。
じつはこのことがずっと気になっていました。
なのでいろいろ試してみました。

左:軟水(水道水)
右:硬水(エビアン)
見た目は変わりませんが、軟水はいつも飲み慣れた水。優しいです。硬水は口に含んだ時にとろみが少なく重いというか硬いという印象。
硬水は煮沸した鍋に白い粉が残りました。炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムのようです。


左(茶葉):正喜撰 日本 緑茶
中(軟水):旨味がある。奥行きがある。
右(硬水):薄っぺらい味。熱すぎたお湯で入れた時ような旨みの部分がない感じ。
日本の緑茶は軟水だから旨味が出るということを改めて実感しました。


左(茶葉):ほうじ茶 日本(原産国:日本・中国) 緑茶
中(軟水):飲み慣れた味。美味しい。
右(硬水):十分美味しく飲める。
あまり差がありませんが軟水のほうが美味しく感じました。


左(茶葉):ダージリンファーストフラッシュ キャッスルトン インド 紅茶
中(軟水):飲み慣れてる味。すんなり入る。
右(硬水):喉に引っかかる感じがする。
軟水の方がファーストフラッシュのフレッシュさが際立ちます。


左(茶葉):四季春 台湾 青茶
中(軟水):青臭さが出て美味しい。
右(硬水):スッキリした味わい。スッキリしすぎて物足りない。
圧倒的に軟水の方が美味しいです。


左(茶葉):日月潭紅茶 台湾 紅茶
中(軟水):甘味、渋味、全てが出てくる印象。
右(硬水):最後のスーッとした感じが出て爽やかな紅茶。飲みやすい。
軟水でしか飲んだことがなく、渋味が出すぎるのが気になっていました。硬水だと余計なノイズを消してくれるようで、とても飲みやすい紅茶に変わりました。

左(茶葉):ウバ スリランカ 紅茶
中(軟水):苦味を感じる。とかすかなすっきり感。ミルクを入れたくなる。
右(硬水):色は濃いがスッキリしていて飲みやすい。ストレートでも美味しい。
軟水でしか飲んだことがなくミルクティやチャイとして飲んでいましたが、硬水だとストレートで飲みたくなります。


左(茶葉):マルコ・ポーロ フランス(原産国:中国) フレーバーティー
中(軟水):透明感がある。どっしり。華やかさが残る。喉に爽やかな。
右(硬水):くすんだ色。抑え気味。飲みやすい。
どちらも美味しいですが、軟水で飲んだほうがよりゴージャスな味わいが楽しめます。これは好みが分かれると思います。


左(茶葉):クスミ・ティ アンペリアルラベル フランス フレーバーティー
中(軟水):爽やか、飲みやすい。美味しい。
右(硬水):薬っぽい。ブレンドのわりに味のバリエーションを感じない。
茶葉が若いからか、軟水のほうが美味しく感じました。

まとめ
軟水は旨みや渋味を出す。旨み・甘みが出やすい。ただし温度や時間や茶葉の量で味が左右されやすくデリケート。言い換えれば繊細な分、淹れ方によって味の深みや奥行きを表現できる。緑茶や青茶、ダージリンのファーストフラッシュなどが良さそうです。試していませんがダージリンのセカンドフラッシュは硬水の方が美味しく出るのかもしれません。
硬水は渋味をカットしてくれて飲みやすくしてくれる。ただし味に深みはない。紅茶や発酵は進んだものが良さそう。
見た目は軟水は薄く、硬水は濃く出たりくすんだりする。ただし味とは関係ない。