「木曽川源流フォーラム &第6回水源の里を守ろう木曽川流域集会」に行ってきました


1/25(土)に栄ガスビルで開催された「木曽川源流フォーラム &第6回水源の里を守ろう木曽川流域集会」の模様が、1/26(日)の中日新聞県内版に掲載されていました。
昨年瑞穂区の「さくらやま~けっと」で、尾張の木曽川の旧河道と古墳についてお話しと木曽川源流の木祖村名産「エゴマの五平餅づくり」を体験させていただきました。そのことがきっかけで木曽川の源流を守り上流と下流の交流を促す活動をされている方々がいることを知りました。
先日のフォーラムでは木曽川のほかにも利根川や多摩川や四万十川など全国で源流と下流の結びつきを考え行動されている方が多くいることを知りました。これまでのフォーラムでは各水系の上流の自治体で催されていたそうですが、今回初めて下流域での開催となったそうです。源流域では人口が減り森は荒れ土砂などの災害も増えている。このままでは町や村が消滅しかねない。下流域で暮らす私たちは、源流のことをもっと知り、交流と連携を模索する必要がある。強くそう感じました。

木曽川上流で大豆を作り、味噌を作り、下流の人々に販売するなど活動が始まっているそうですが、建築の業界ではまだまだです。建築において主に柱や梁などに使われる檜や杉は木曽川流域の特産ですが、建築現場で使われる場面は減ってしまいました。採算が合わないということなんでしょう。輸入住宅が増え安くで輸入材が入るようになったり、軽量鉄骨や合板や新建材などが増え木材を使う場面が減ってしまったのが主な理由だと考えられます。

海外 特に北米やアジアの輸入木材は成長が早いものが多く、また国土が広く森林資源も豊富で人件費も安い。それに比べ日本の木材はきめが細かく品質はいいが育てるのに何十年もかかります。
木の苗を植え、地面に日が当たるように間伐し、そうして何十年育て上げ、伐採して運び出し、製材する必要があります。全てにおいて人件費が高い日本では北米やアジアのものとは価格では勝てません。
大家族で代々住んできた家というのが一般でしたが、高度成長期以降都市部に人が集まるようになり核家族や単身が増え、家を何代にもわたって住むという考えが薄れてしまったように思います。最近は品質よりも価格が優先になり、家も「使い捨て」という考え方が主流になってしまいました。
ただ私のまわりにも、この先も「使い捨て」を続けることに危機感を感じている人が少なからずいます。地元産の食べ物を買ったり、遠くても誰が作っているのかがわかるものを求めたり、大切に服や靴や家具を使っている人がいます。必要なときに必要なだけ買う。無駄無く使い切る。少し良いものを買って手入れする。大切に扱う。長持ちさせる。これらはもともと日本人が持っていた考え方です。

私事ですが、1月で独立して2年が経ちました。
当初からの「長生きする」「大切に使う」という仕事においてのテーマを、建築設計業や活動を続けてきた「市」、「八事興正寺マルシェ」、「木曽川旧河道とその流域」、名古屋モード学園での非常勤講師、そして今年の秋から始まる名古屋芸術大学の非常勤講師とを結びつけて、今年は形にしていきたいと思います。